舌のお掃除
今年もそろそろインフルエンザの季節がやってきました。
先月のブログにも掲載しましたが、舌の粘膜にはコロナウイルスやインフルエンザウイルスが付着する受容体が存在します。舌が汚れていると、ウイルスが付着しやすい状態になるので、お口の中はいつもきれいにしておきましょう。
舌は内臓や血液を反映する健康のバロメーター
舌苔のつき方は人によって様々です。舌の一部だけにつく人、舌全体に広がってつく人、奥の方だけに厚くつく人など、舌苔の付着する範囲や量は人によって異なります。舌苔が付いていると口臭の原因にもなります。
舌苔の出来やすさは口の中の潤い度合いによって変わってきます。もちろん、潤いがある方が舌苔は出来にくくなります。タバコをよく吸う人、、口呼吸の人、ストレスなどは口の中の潤いが失われる原因になるので、舌が白い、口臭など感じられる方はこれらの事に注意をしてみて下さい。
毎日の歯みがきで口の中を清潔に保つことがもちろん基本ですが、舌も掃除をして「舌苔」を取り除くことが大切です。
POINT舌の掃除しかた 7つのポイント
1.舌清掃は1日1回が目安。朝がおすすめ
1日に何度も舌をこすると舌の粘膜を傷つけてしまうこともあるので、舌清掃は1日1回を目安に、舌の汚れが気になるときに行って下さい。朝は舌苔の付着量が多いので、舌清掃は朝の歯みがき時に行うのがおすすめです。
2.舌ブラシやハブラシを使う
舌清掃に使うブラシは、専用の舌ブラシや 歯みがきで使っていない綺麗なハブラシを使いましょう。
汚れた歯ブラシを使用すると、傷口から菌が入る可能性があります
当院では、訪問診療の時はスポンジ状のブラシを使用します。使用する際は水に濡らしますが、ブラシに水を含み過ぎないように注意して下さい。
3.鏡を見ながら行う
舌苔がついている部分にブラシがきちんとあたるよう、舌清掃は鏡を見ながら行いましょう。舌苔のついていないところは掃除をする必要はありません。
4.ブラシを動かす方向は「舌の奥から手前」
ブラシを舌の「奥から手前」に動かします。ブラシを手前から奥に動かしたり、前後に往復させたりするのはやめましょう。舌苔中の細菌をのどの奥へ送り込んでしまう危険があります。
5.強い力でみがかない
舌はとてもデリケートな組織です。舌の粘膜や味を感じる味蕾(みらい)を傷つけないよう、軽い力で行いましょう。
6.お口が乾いていた状態で磨かない
乾いた状態で磨くと舌が傷つきやすいので、あらかじめ水で濡らしておきましょう。舌はやわらかいので、強く磨きすぎたり1日に何度も磨いたりすると、傷つけてしまう危険があります。
7.無理にキレイにしない
長い期間をかけてたまった舌苔は、1回の掃除ではキレイになりません。毎日掃除をすることで、だんだん落ちやすくなっていきます。舌を傷つけないためにも無理は禁物です。
<参考文献>
1)日本歯科医師会
2)Lion (lidea.today/articles/713)
3)口臭科学研究所
4)philips(www.philips.co.jp/a…/vol01-tongue-care-check.html)