フッ素について〜歯磨き粉編〜

フッ素は、歯の脱灰を抑制し、再石灰化を促進します。また、歯質を強化する作用もあり、むし歯予防には欠かせない成分です。日本で初めてフッ素配合の歯みがき粉が登場したのは昭和23年のことです。今では9割の歯みがき粉にフッ素が配合されています。お持ちの歯磨き粉がフッ素配合かどうかを調べるには、商品の原材料名をご確認ください。「フッ化ナトリウム」または「モノフルオロリン酸ナトリウム」と記載されていればフッ素が配合されています。

 

<フッ素濃度とむし歯予防効果について>

WHO(世界保健機構)によると1000ppm以上のハミガキにおいて、500ppm濃度が高くなる毎に6%むし歯予防効果が高くなると言われています。

 

一度治療した歯があったり、歯の根元が露出している方は、むし歯リスクが高くなっているので、ご自身のむし歯リスクに合ったフッ素濃度のハミガキを選びましょう。

 

フッ化物配合歯磨剤全体のう蝕抑制率は全体で23~32%あるそうです。

ただし、年齢によってオススメの使用量は違います。年齢に合った使用量をこころがけましょう。

<年齢に応じた歯磨剤の量>

また普段の歯磨きにおいて少しの工夫をすることで、フッ素を口の中に長く留めることができます。ここでは2つのポイントをご紹介します。

 

 

すすぎは少なめ

お口にフッ素を留めることが大切です。
気持ちが悪くない程度の少ないすすぎに留めましょう。

そこで、歯磨き後は5~15mlの少ない水で5秒間程度ブクブクと1回だけすすぐことをおすすめします。歯磨き後、1~2時間は飲食を控えるとさらに効果的です。

 

 

むし歯になりやすい就寝前の使用がおすすめ

寝ている間は唾液の分泌がすくなくなり、口の中の自浄作用が低下するため、細菌が繁殖しやすい状態になります。寝る前の歯磨きはフッ素配合のハミガキ剤で丁寧に行い、むし歯予防を心がけましょう。

 

 

参考文献

  • クリニカ https://clinica.lion.co.jp
  • 子どもの齲蝕治療とリスクマネジメント (デンタルダイヤモンド社)
  • ためしてガッテンhttp://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20190508/index.html